第2章 子供時代 エピソード14 箱そり(その2) [第2章 子供時代 [Child]]
雪が残る良く晴れた日、タミはコウを連れて「はねきみ」を作ってもらいに出掛けました。
「はねきみ」というのは、ポップコーンのことです。ふたりは、箱そりに夏に乾燥しておいたトウモロコシの種を積んで、雪道をとぼとぼと30分ほど歩きました。
時々、コウは箱そりに乗せてもらいました。雪道は、ところどころ凍りついて歩きづらかったのです。それに、コウはまだ子どもでタミのように早くは歩けませんでした。
「はねきみ」というのは、ポップコーンのことです。ふたりは、箱そりに夏に乾燥しておいたトウモロコシの種を積んで、雪道をとぼとぼと30分ほど歩きました。
時々、コウは箱そりに乗せてもらいました。雪道は、ところどころ凍りついて歩きづらかったのです。それに、コウはまだ子どもでタミのように早くは歩けませんでした。
「はね屋」さんに到着すると、大勢の大人と子どもたちが順番を待っていました。透明な壁越しに見ていると、「はね屋」さんは、トウモロコシをひょろひょろの機械に入れると火をつけて「バン!!」と爆発させていました。
コウは音に少しびっくりしましたが、それよりも「きみ」が一瞬のうちにふくらんで床に散らばるのにびっくりしました。
甘くて焼けた匂いが漂ってくる透明な壁の向こうで、「はね屋」さんが「きみ」をほうきで集めていました。
コウ達も、はねてもらうと箱そりいっぱいに積んで家に帰りました。帰りは、箱そりが「はねきみ」で盛り上がっていたので、コウは歩き疲れても乗ることができませんでした。
でも、コウは家に帰ったら「はねきみ」をおなかいっぱい食べられると考えると、わくわくして一生懸命歩くことができました。
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