コウは、高校を卒業すると就職のため南の方の半島

出発しました。
 親に相談することもなく、自分で選んだ仕事でした。
駅で家族や親戚に送られ、電車が出発したとき涙が

にじんできました。
 
   温かい気候の半島に、大勢の若者が集められ苦しい
研修が始まりました。
今までののんびりとした暮らしとはまるで違う生活でした。


   コウは、まだ世の中のこともお金のことも理解しいな

子供でした。
お金を稼ぐということを初めて理解しました。そして、
二カ月ほどで、仕事をやめて家に帰りたくなりました。
けれども、地元での就職と給料の事を考えて、退職を

思いとどまりました。