ロタは、一人で何とか暮らしていましたが、些細なことで他人に怪我をさせ、刑務所に入れられてしまいました。

刑務所で服役している間に、「独裁者」が「東の国」に侵略を始めました。

ある日、刑務所に役人が来て、軍隊に入って戦争に行けば、罪を許すと言われました。

ロタは兵隊に成り、自分が生まれ育った「東の国」に進軍しました。






「東の国」に進軍して程なく、ロタは見慣れた故郷の町に着きました。怯えながら「北の国」の兵隊の後ろについて戦っていましたが、どうしても銃を街の人に向ける事が出来ませんでした。ついに、ある町で、両親に似た家族を助けようとして銃弾に倒れました。  




 ロタは、目が覚めると温かい雪の積もった原っぱにいました。神様がやってきて、

「死の国へ行く前に、願いを一つかなえてやろう」と言いました。ロタは、

「両親に会いたい」

と言いました。神様が、

「あの丘を超えて行け」

と言ったので、ロタは示された方向に歩いていきました。

<続く>