馬の姿になっていたロタに、いつの間にか牛が近づいてきて、お腹をなめました。馬のお腹には白い痣が有りました。牛は、馬の眼をじっと見ては、痣を何度もなめました。

馬になったロタの眼からは、なぜか涙があふれてきました。

 その涙が、牛の後ろ足にこぼれると、牛は年をとった母親の姿になりました。そして、涙が老人の顔に落ちると、目が見える様になりました。

 目が見える様になった老人は、馬のお腹の痣を見て、自分の家族の話を語りました。

「・・・昔、悩んでいた子供を見捨てて逃げてしまったので、神様に罰を受けている・・・」




 老人の告白が終わると、馬はロタの姿に戻りました。  

  

 三人が涙を流して抱きしめ合っていると、やがて、森の奥から朝日のような光が差しました。光を浴びた三人は、白鳥の姿に変わりました。 


三羽は「kuaa、kuaa、kuaa」と鳴いて翼を広げると、光に吸い込まれるように舞い上がりました。そして、3羽は光の方向に仲良く飛び続けました。




<終わり>